セルフケア: エネルギーの補充
2007-09-12更新
お盆をはさんで息子を連れ2週間ほど日本に里帰りした。日本では暑かったが、一年ぶりに両親や妹家族と心やすまる団欒のときを過ごしたり、古い友達に会って昔ばなしに笑いころげたり、美味しい日本食を食べたり、温泉に浸かってくつろいだり・・・楽しくて幸せな休暇となった。その反動からか、ニューヨークに戻る際には家族との別れや日本を出ることが悲しく、飛行機の中で涙があふれた。また一年後には帰れる。でもその一年がとても長く感じられる。来年、両親は今年のように元気に迎えてくれるだろうか。あと何年こうしてみんな元気で会えるのだろうか。
ニューヨークに着いてから、がらんと広く感じるアパートで息子が「寂しいね」と言った。その息子も、翌日からお父さんのところへしばらくの間行ってしまい、なお更私の心はがらんとした気分になった。
冷蔵庫が空っぽなのでひとまず近所のスーパーマーケットへ行ったが、日本の新鮮野菜を見慣れていたせいかどの野菜を見ても「全然新鮮じゃない!」と感じ、欲しいものがない。日本へ行く前はこんなことはなかったのに。
英語を話すことに抵抗を感じてもいた。「また英語の世界でがんばらないといけないのか」と、投げ出したい気分になりしんどい。そのうえ、「この国では頼れる家族もパートナーもいないんだ、、、」と孤独を感じる。
やる気がおきず脱力感が大きい。楽しみにしていた休暇が終わってしまったとはいえ、これはかなり気持ちが落ちてる・・・と自分で思った。
こういうとき、動き回るのは止めてじっとしている方が良い。無理に忙しくして過ごすよりだらだらするくらいの方がエネルギーの補充になる。
あまり自覚はないが身体が疲れているのは間違いないと思い、まずはできる限り睡眠をとるようにした。眠りは身体にも心にも大切な栄養となる。
料理をする気にはなれなかったが、白いご飯だけは食べたくて毎日お米を炊いた。母が持たせてくれた手作りのフキのつくだ煮や、叔母がお土産にくれた田舎味噌をおかずにあつあつのご飯を食べた。友達が実家まで届けてくれた地元特産の海苔をまいておにぎりも作った。広い国で一人を感じる私にはいちばんの滋養となった。
眠りと食でほんの少し元気になったところで、その元気を使ってゆっくりお風呂に入った。お風呂あがりにはもう少しだけ元気になっていた。
それで肌の手入れをしたり、好きな香りのパフュームをつけたりした。それがまた良い気分につながった。週末はあえて予定を入れず、音楽を聴いたり本を読んで過ごした。音楽は心に優しい癒しとなり、本は心地よい刺激となった。
こうして一週間ほど、エネルギーを消耗していた私自身に付き合ってみた。無理なステップは踏まず、自分のエネルギーレベルに極力合わせるように、できることやりたいことに焦点をあててみた。
確かにそれ以外にやらなくてはいけないことはいくらでもある。仕事があるし、子供のこともある。人とのお付き合いもある。
それでも意識して体力、気力の補充をしているうちに、だんだんとエネルギーが満ちていくのを感じ、またがんばろうという気持ちが湧いてきた。生活のリズムも戻ってきた。今では日本で過ごした心温まる時間が大きなパワーとなり、以前よりもっと生活への意欲がでてきているのを感じられるようになった。
人のエネルギーレベルは日々変化する。落ちてきているなと思ったら、どうぞ皆さんもご自身をできるだけ居心地よい状況に置いて、エネルギーの補充を心がけてみて下さい。
休息の後、少し元気が出ているのを感じたら、“その分だけ”行動を広げてみて下さい。あくまで少しずつ、少しずつです。無理をしないことがエネルギー補充の一番の近道です。
(青木 貴美) →プロフィールはこちら