セルフケア
2007-07-29更新
セルフケアという言葉に馴染みがあるだろうか。文字通り自分自身のケアのことだが、「自分をケアする」「自分を大事にする」と意識して生活している人はどのくらいいるだろう。そもそも自分を大事にするとは具体的にどういうことなのか。ここを訪れてる皆さんはご自身がお母さんである方が多いと思うので、お子さんをケアすることを頭に描いて頂きたい。
お腹をすかせていればできるだけ栄養のあるおいしい食事を用意してやり、疲れてる姿を見れば早めに寝る支度をしてやる。具合が悪ければ医者に連れて行き、予防接種や健康診断を抜かさないようにする。そして子どもが楽しく喜ぶことはもう一回やってあげようと思う。このようなことをご自分にもやってあげることである。それがセルフケアとなる。
セルフケアを実行するにあたってまず最初に思いつくのが身体のメインテナンス。健康診断に行ってらっしゃるだろうか。忙しさに押されて、痛いところ、治療が必要なところを放ってはいないだろうか。体調を崩すと気持ちも沈んでしまう。お母さんが倒れるとお子さんも辛い。まずはご自身の身体の健康を考えケアしてあげて頂きたい。
心のケアにおいて、大切な最初のステップは自分の心の声に耳を傾けることである。自分の気持ちに意識を向けて、今どんな気持ちでいるのか自分自身で知ること。
感情というのは常に流れるように変化していて、そして何かしらいつもあるもの。でもその流れがあまりに速かったり、自分で歓迎できないものだったりするために無意識の中に押しやってしまうことが多い。
しかし自分の気持ちを知らないことには適切なケアもできなくなってしまう。自分の気持ち全てを知ることが可能だとも良いとも思わないが、少し意識を向けてみよう。自分に向かって「今どう思ってる?どんな気持ち?もしかして辛くない?」など、心で聞いてみる習慣をつけるのはどうだろうか。
次のステップは、自分の気持ちを受け止めてあげること。誰にとっても、怒りや不安、嫉妬、苛立ち、恐れ、悲しみ、傷つき、、、など負の気持ちを自分で認識するのは楽しいものではない。それでついつい「こんな気持ちになってちゃだめだ」と自分を戒めたり、理性や理論で片付けようとしたり、忘れようと追いやったりしてしまうことが多い。
しかし感情と言うのは無意識のうち自然に湧いてくるもので、自分でコントロールして出ないようにできるものではない。これを無理して押さえつけていると、自分自身に怒りがたまるようになり、更にこれが進んでいくと鬱状態を引き起こしていく。
どんな感情でもそれが自然の気持ち。辛いとき、気持ちをわかってくれる人がいることで救われるように、まずは自分で受け止めてあげる。「そうか腹が立ったんだ。」「嫉妬しちゃったんだね。」「悲しんでるんだね。」・・・それだけでいい。
さて感情は本来コントロールできないものと書いたが、対してコントロールできるものは行動。最後のステップは行動である。実は怒ってた、悲しんでた、苛立ってた・・・等気づいて受け止めたら、そこから行動に移す。
どうやって怒りを鎮めるか、悲しみを癒すか、苛立ちを落ち着けるかはそれぞれ状況に応じても人柄によっても様々な方法があるだろう。意外と嬉しかった、ほっとした、なんて気持ちに気づいた時には、その状況がまた起こるよう行動を移したいものである。
気づいて受け止めて行動する。この3つのステップを3A(Awareness, Acceptance, Action)と呼ぶ人もいる。セルフケアの大きな柱だと思っている。
自分の心と身体のケアを、人まかせにせず自分で責任を持って実行する。セルフケアできてるな、と思うときは何とも清々しい気持ちになるものだ。そしてその姿をお子さんはしっかり見て学び取っていくだろう。
(青木 貴美) →プロフィールはこちら